【日本版DBS】「行政書士だけ」では不十分?こども性暴力防止法の情報管理措置
こんにちは。行政書士・情報処理安全確保支援士の毛利です。
日頃のちょっとした悩みに行政書士がお答えする、教えてもーりーのコーナーです。
今回は、こども性暴力防止法の情報管理措置に対応するのに、どういった専門家に頼むのがいいのか?というお話です。
行政書士×情報処理安全確保支援士が頼りになる!

「情報管理規程は、行政書士に頼めば作ってもらえる」
こう考えている事業者様は少なくありません。
間違いではありませんが、それだけでは十分ではないということを、この記事でお伝えしたいのです。
情報管理措置は、法律の条文を満たす書類を作るだけの業務ではありません。
実際に運用できる情報セキュリティの体制を設計する業務でもあります。
この2つは、実は別の専門性です。
この記事では、なぜ当事務所が「行政書士」と「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」のダブル資格にこだわっているのか、その理由を具体的にお伝えします。
情報管理措置は「2つの専門性」が必要な業務
こども性暴力防止法における情報管理措置を、あらためて分解してみましょう。
法務の視点で必要なこと
- 法律で定められた要件を満たす規程を作成する
- こども家庭庁への提出書類を正確に整える
- 他の許認可(宅建業免許・建設業許可等)との整合性を確認する
情報セキュリティの視点で必要なこと
- 誰が、どの情報に、どこまでアクセスできるかを設計する(アクセス制御)
- 電子データ・紙媒体それぞれの適切な保管・廃棄方法を具体化する
- 漏えいが発生した場合の対応フローを、実際に機能する形で設計する
- 退職・異動時のアクセス権限削除など、運用上の抜け漏れを防ぐ仕組みを作る
この2つは、それぞれ別の教育・訓練・国家資格に基づく専門性です。
片方の視点だけで作られた規程は、どちらか一方に穴が生じやすくなります。
よくある失敗:書類は完璧、でも運用で漏れる!
法務の専門家だけが規程を作成した場合、以下のような問題が起こりがちです。
ケース1:規程は立派だが、実態と乖離している
条文の要件をすべて満たした美しい規程ができあがっても、「誰が実際にアクセスできるのか」「スクリーンショットでの持ち出しはどう防ぐのか」といった、現場の運用にまで踏み込んだ設計がされていないと、規程と実態が乖離してしまいます。
漏えいが発生した際、「規程通りに運用されていなかった」と判断されるリスクにつながります。
情報管理規程の作り方について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
ケース2:アクセス権限が最小化されていない
「誰が担当者か」を規程に書くだけでは不十分なのです。
実際にシステムやファイルへのアクセス権限を、必要最小限の人だけに絞る設計まで行わなければ、規程と実務が一致しません。
これは情報セキュリティ分野で「最小権限の原則」と呼ばれる基本的な考え方ですが、法務の視点だけではこの発想に至らないことがあります。
ケース3:退職者のアクセス権限が削除されないまま残る
「退職時はアクセス権限を削除する」と規程に書いてあっても、それを実際の退職手続きのフローに組み込んでいなければ、削除し忘れが発生します。
これは規程の文言の問題ではなく、業務プロセス設計の問題です。
ケース4:漏えい対応フローが「作っただけ」で機能しない
「漏えいが発生したら報告する」というルールだけでは、実際にインシデントが起きたときに現場は動けません。
誰が、どのタイミングで、何を確認し、どこに報告するのか?
情報セキュリティインシデント対応の考え方に基づいた、具体的な手順設計が必要です。
情報漏えい対応フローについて、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)とは?
情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティに関する国家資格です。
情報処理の促進に関する法律に基づき、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に登録された専門家のみが名乗ることができ、「登録セキスペ」とも呼ばれます。
行政書士と同様に、法律上の秘密保持義務を負っており、違反した場合は罰則の対象となります。
機微な個人情報(性犯罪前科情報)を取り扱うこども性暴力防止法の分野において、この資格を持つ専門家が関わることには、確かな意味があります。
当事務所の代表・毛利公彦は、この情報処理安全確保支援士(登録セキスペ 第004434号)を保有しています。
ガイドラインが情報処理安全確保支援士の関与を明示している!
実は、この「法務+情報セキュリティの両方が必要」という考え方は、当事務所独自の主張ではありません。
こども家庭庁が公表している「こども性暴力防止法施行ガイドライン」に、明確に記載されている内容です。
同ガイドラインでは、犯罪事実確認記録等の取扱状況の把握・情報管理措置の見直しについて、情報処理安全確保支援士等のセキュリティ資格を保有する者が実施することが、標準的な対応として位置づけられています。
情報管理措置は「規程を作って終わり」ではなく、その後の取扱状況の把握・定期的な見直しまでを含めて、セキュリティの専門資格を持つ者が関与することが、国のガイドラインが示す水準なのです。
行政書士だけで規程を作成した場合、この「取扱状況の把握・見直し」という継続的なフェーズに、情報セキュリティの専門知識を持つ人材が関与できないという課題が生じます。
当事務所であれば、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)として、規程作成後の運用フェーズまで、ガイドラインが求める水準で支援することができます。
行政書士+情報処理安全確保支援士だからできること
1. 「法的に正しい」規程を、「実際に運用できる」形で作る
法律の要件を満たしながら、アクセス権限設計・保管方法・廃棄方法まで、情報セキュリティの実務に即して具体化します。
作って終わりではなく、現場で機能する情報管理規程が最終的な目標です。
2. 書類作成から提出代行まで、一気通貫で対応できる
情報管理規程の作成、認定申請書類の作成・提出代行は、行政書士の職域です。
情報セキュリティの専門家であっても、行政書士資格がなければ、有償で官公庁への提出書類を代理作成することはできません。
当事務所であれば、設計から提出まで一貫して依頼していただけます。
3. 従業員研修も、実務に即した内容で設計できる
「何が漏えいに該当するか」を具体的に伝える研修には、情報セキュリティインシデントがどのような場面で発生しやすいかという実践的な知見が必要です。
法律の条文を読み上げるだけの研修ではなく、現場で起こりうる具体的なシーンを想定した研修資料を設計することができます。
従業員向けの研修や周知資料の作り方について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
4. 継続的な見直しにも対応できる
情報管理体制は、一度作って終わりではありません。
事業の拡大、拠点の増加、システムの変更などに応じて、定期的な見直しが必要です。
法務・情報セキュリティ両方の視点から、継続的にサポートいたします。
専門家選びで後悔しないために
情報管理措置への対応を検討する際、以下のような視点で専門家を選ぶことをおすすめします。
- 規程の作成だけでなく、運用面(アクセス権限・保管方法・廃棄方法)まで具体的に提案してくれるか?
- 「ひな型をそのまま使えばいい」で終わらせず、自施設の実態をヒアリングしてくれるか?
- 情報セキュリティの専門知識に基づいた説明ができるか?
- 従業員研修まで一貫してサポートしてくれるか?
もし専門家に相談した際、法律の条文説明だけで終わってしまう場合は、情報セキュリティの視点が抜け落ちている可能性があり、注意が必要です。
まとめ
こども性暴力防止法の情報管理措置は、法律の要件を満たす「書類作成」と、実際に機能する「情報セキュリティ体制の設計」の両方が求められる、専門性の高い業務です。
- 法務だけの視点では、規程と運用実態が乖離するリスクがある
- 情報セキュリティだけの視点では、法的要件を満たす書類が作れず、官公庁への提出代行もできない
- 行政書士×情報処理安全確保支援士のダブル資格により、両方の視点を一貫して提供できる
- こども性暴力防止法施行ガイドラインでも、情報処理安全確保支援士等のセキュリティ資格保有者による取扱状況の把握・見直しが標準的措置として位置づけられている
当事務所は、行政書士としての法務知識と、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)としての情報セキュリティの専門知識を活かし、「法的に正しく、実際に運用できる」情報管理体制の整備をサポートします。
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